J.D.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」の海外アマゾン評価レビューの和訳






ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
J.D.サリンジャー
白水社


説明するまでもないアメリカの伝説的青春小説。満を持して登場です。
「ライ麦」を愛し、そして憎むすべての人たちへ。

ウィキペディアより
『ライ麦畑でつかまえて』(ライむぎばたけでつかまえて, 英:The Catcher in the Rye)は、J・D・サリンジャーが1951年に発表した小説である。

大戦後間もなくのアメリカを舞台に、主人公のホールデン・コールフィールドが3校目に当たるボーディングスクールを成績不振で退学させられたことをきっかけに寮を飛び出し、実家に帰るまでニューヨークを放浪する3日間の話。

自身の落ちこぼれ意識や疎外感に苛まれる主人公が、妹に問い詰められて語った夢:<自分は、広いライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、気付かずに崖っぷちから落ちそうになったときに、捕まえてあげるような、そんな人間になりたい...>が作品の主題となっている。このクライマックスシーンを導くために主人公の彷徨のストーリーが積み重ねられている。

以下ネタバレ要素が含まれますのでご注意下さい。
現時点で米アマゾンは3,159レビューで、英アマゾンは384レビューあり、両方とも星平均4.0です。

89人中、87人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「名作。目が離せない!!」(英国)
友達からプレゼントされたので、いわゆるこの古典作品を読まざるを得なくなりました。当初はずっと語り継がれている本で、あまりにも有名だからちょっと気後れしていたのです。

初めの数ページを気軽に眺めて、本の中のちょっとした出来事を読んで、なんとなくこの本全体の印象がわかってきました。でもページをめくるごとに夢中になってきて、「やめられないとまらない~」状態になりました。

この本は短いし、語り手のシンプルな物の見方・考え方が述べられています。シンプルだけと実に深い感情や意味があります。少年が放校になってから、本当の自分を見つけようとする彼の行動や思いをなぞっていくのは本当に楽しい。

不安定な物事に立ち向かい、何に幸せを感じ、何に心を動かされるのか。自分という存在を把握しようとする少年の、その様子をサリンジャーは見事な共感能力を駆使して、自然で流れるような筆致で描きます。いくぶん展開が遅いし、スペクタクルでドラマティックな出来事がそれほどないのは致し方のないことでしょう。ですが嫌にならないでほしい。それはこのファンタスティックな本にわざと仕掛けたサリンジャーマジックの一つなのです。

この本をとにかくオススメしたいし、この本の存在自体が素晴らしいことです。かりに人から良い本だと勧められているのなら、読んでみて下さい。まったくその通りなんですから!


23人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★「乗り遅れたようです
わたしがこの本を初めて読んだときには、もうすでに年を取り過ぎていたんだと思ます。これは十代後半に、出来ればシルヴィア・プラスと一緒に読まれなければならない本でしょう。心に不満を抱える、人生を見失った思春期の少年についての古典的名作です。空っぽで空虚な出会いを延々と強いられて当てもなく彷徨い続ける。30代前半の3人の小さい子持ちには全く向いていないですよね。

ベル・ジャー (Modern&Classic)

残念ながら、主人公にはほとんど共感できなかったし、全体的になんとなく退屈でした。 確かに上手く書かれているし、もしわたしが17歳のときにこの本を手にしていれば、恐らく深く影響を受けたでしょう。この舟に乗り損ねてひどく落ち込んでいます。


55人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「冷たい世界のひねくれ者の思春期、それとも純粋なだけ?」(英国)
この本は出版されて以来、各所で物議を醸し、禁止されてきた。今だと言わばR指定作品なのだろうと考えると面白い。

批評家はホールデンをひねくれ者の10代だと言ったが、おそらく我々はその点を再考し、改めるべきなのではないだろうか? ホールデンは純粋で、彼はあまり冷たい世界で上手く立ち回ることができない。彼はとてもピュアで一人ぼっちで、娼婦ともただ会話のみで打ち解けようとする。

彼はいろいろとひどい経験をしてきて、絶望的なまでに孤独である。誰も彼が転落していることに気づかないし、彼は薄情な世界を彷徨い続ける。

この本はやや古いが、10代のコたちにとってはまだ何かと感じ得ることができる。ほんの少しでも主人公に共感できれば誰でも、何かを受け取るだろう。出版当初から、この彼の失踪劇について教師の説明不足が特に目立つ。それになぜ世界中で、多くの点ですでに時代遅れな本が、英語の授業で主に採用されてきたのか? それは感情に強く訴えてくる力と、全編を貫く悲痛な輝きがあるからに他ならない。

ホールデンは今日の思春期を生きる者たちにとって、今だに自分のことのように思えるキャラクターであるし、とても精巧に造形された人物であり、彼の物語から自分のことさえもたくさん学ぶことができる。


40人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「再読に値する」(英国)
ちょうど17歳の頃に読んだときは、この本が気に入らなかった。文章は腹立たしく、中身はスカスカに思えた。27歳になって再び読み返してみると、すっかり圧倒されてしまった。私が凄いと思ったのは、その反抗心やひねくれた物の見方ではなく、感受性の強い若者の驚くべき(嘘っぱちな)一人称の語り口だった。明らかに双極性障害(に近い状態)に苦しみ、衰弱は避けられない。

10代の頃は本質を見落としていたのだと思う。私はホールデンの不満を共有できなかったし、彼の行動の裏側で起こっていることを理解するには、まだ精神的に未熟だったから。

批判的な感想も沢山あります。

141人中、98人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「どこ素晴らしいんだ?」(米国)
僕が見た限り、この子は人間関係にトラブルを抱えているし、現実から逃げている。彼は性や酒やいろんな女の子のことで頭がいっぱいだ。彼には話相手が必要だ。

発売当時は反社会的で物議を醸したのだろう。サリンジャーの神秘性に一因があるのかもしれない。僕はこの本をわかっていないのだろう。周りから言われて読んだ口だから。ほとんど何も得るところはなかった。面白いところもあったのは認めるけど、全体としては何の印象も残らなかった。


85人中、67人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★「これが青春なら、そんなもの経験しなくてよかったよ
私は大学講師(数学)であり、いつも新入生にアンケートに回答してもらっている。私がよく尋ねる質問は、「あなたのお気に入りの音楽、本、映画、テレビ番組を各々1つずつ上げて、またその理由を説明して下さい」である。「ライ麦畑でつかまえて」は他のどの本よりも頻繁に登場し、私はその理由を探ってみようと思った。

私はまだその理由を探している途中だ。生徒たちがこの本にハマっているのなら、授業中や普段の生活で見せる姿よりもずっと、彼らは鬱憤を抱えたキケンな存在なのだ。下品だという理由でこの本を糾弾する人たちを残念だとは思う。それは議論の価値を貶める行為だからね。

社会に馴染めない落ちこぼれの10代の少年を、ヒーローのように描くこの本は最低だというのは事実。彼は社交辞令をインチキだとみなし、実に自分の気に入らない言動をとる相手は誰でも冷たい奴であり、またはインチキ野郎か人間以下なのだ。

この子が人生について何かを私たちに教えてくれると思うかい? 青春について教えてくれるかい? 彼は自分のことを学んだかい? 彼はそんなことには一切関心がない。彼の唯一の関心は、他人が自分にしてくれることだけだ。

彼は自分の感情にだけ敏感なのだ。もし映画「ファイブ・イージー・ピーセス(別の角度から”疎外感”を描いた、評論家お気に入りのひどく繊細で不器用なボンクラ男の話)が好きなら、多分「ライ麦」が気に入るだろうね。

ファイブ・イージー・ピーセス [DVD]

この世の中は、他人の冷たい敵意ある言動に悩み苦む、とても不幸せな人たちでいっぱいだ。芸術家気取りの感性でこの世界に接しようするからだよ。彼らの多くは本や映画のレビューを書いたりする。このアマゾンみたいにね。でもそんな人たちは遠ざけよう。彼らは惨めな人生を送って、世界に対する憎しみやその悲惨さをあたり構わずまき散らしているからね。そして彼らの愛読書と云えば、「ライ麦畑でつかまえて」なのだよ。

コメ1(カリフォルニア州 サンタ・バーバラ)
彼はヒーローじゃない。そこがこの本のいいところなのよ。彼は話の語り手であって、自分を取り巻く環境について自分の意見を述べているだけ。普通の若者と同じようにね。この年頃の子たちはみんな型にはまったものに従いたくないのよ。彼がインチキな物事についての意見なんてその通りだと思った。あなたは本気で読んでないでしょうけど。

コメ2(イースト・コースト)
違うかもしれないけど、彼は自分が嫌う世界以上に傷ついている。彼の純真さは悲劇なのか? 青少年の代弁者としては、彼は人生に期待しすぎているのか? 彼の理想は非現実的か? 彼が成長すれば面倒な内向的な人になるのか? または妥協して普通の社会の気の抜けた一員となるのか? 数学に専念しろよ。批判的な分析は、画一的な見方しかできない奴より、ちゃんと文学を理解する人に任せておけばいいのさ。

本人
彼に理想なんかない。ただ我儘なだけだ。この本は文学でないし、何も与えない。ただ人生を憎む人たちの感情を増幅させるだけだ。

コメ3
20代を過ぎて10代の頃を振り返ると、どれだけ自分がバカだったかと思うよ。まあ、いい悪いの評価は10代の若者に任せておけばいいんじゃないかな?

10代の頃、イラついていたか? はい。飲んだくれてパーティをしたか?はい。親に嘘をついたか?はい。逮捕されそうになったか?はい。それが自分の人生の最良の時で、進んで思い出したいことだろうか? NOだ!

バラ色の眼鏡を外して現実の世界に組み込まれることが、大人になることの本質なんだ。そして甘酸っぱい当時の失敗だらけの愚かな自分をあまり振り返らなくなる。それがこの本がとても無意味に感じられる理由だよ。この中に意味ないけど、なんの解決法を持たない若者の成長の過程を汲み取っている。実際私はすでに十分成人しているし、当時をあまり振り返りたくない。

コメ4(カリフォルニア州)
まあ、僕らはみんなそれぞれ全く違う青春を過ごしただろうけど、この本は僕の19年の人生でもかなり胸に響いてくるよ。僕は主人公が好きじゃないけど、僕の周りではみんなホールデンみたいな喋り方をしてる。世の中に上手くフィットせず、自分がここで何をしているのかよくわからない感覚は誰にでもあるでしょう。

偽りの真実はすべて俎上に載せられる。僕らは映画俳優やバスケットボール選手や車や飛行機などに憧れて、男ならアメフトに、女ならおめかしに夢中になることが当然のように思われている、ああ馬鹿馬鹿しい。

社交辞令はインチキだ。僕らはいつも社会の要求で好きでもない人に、愛情や敬意を持っている振りをしている。じゃあ、本物ってなんだろう? 僕たちはまた青春の汚れのなさを切望するが、決して戻ることはできない。僕らは両極端の間を彷徨う。何かを愛するか憎み、自分が最高か最悪かの間で揺れる。

ホールデンは、タバコを吸い、酒を飲み、娼婦を呼び出し、彼は妹に前歯を失った少女について歌うレコード(リトル・シェリー・ビーンズ)を買ってあげる。これって惨めかな? 怒りなのかな? 違うよね。
本の中でホールデンがとんでもない経験をしていたことを忘れてはいけない。彼の弟は白血病で亡くなった。恐ろしく気が動転して途方に暮れるような出来事だから。最後に彼は安らぎを見出す。

彼は子どもを成長させなきゃいけないから、妹に金の輪っかを彼女のしたいようにそのまま取らせようとする。僕はこの最後の場面で、彼の役割が変わって親の立場になったこと意味しているんだと思う。

あなたを納得させられないことは確実だろうけど、この本は今までに書かれた最高の1冊です。あなたがそれを理解できなかったのは残念です。

ライ麦好きかどうかを調べて生徒を判断する、これってある意味人種差別でしょう。こういう人が教師だなんてすごく悲しいですね。しかもこの意見に同意する人がかなりいますし、実際アメリカもかなり生きづらい社会なのだろうとは思います。(ちなみに私もファイブ・イージー・ピーセスはかなり好きです)

184人中、123人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「二日酔いの悪ガキだよ、まったく
やあ、僕はホールデン・コールフィールド。で、去年から出演してた番組を外されたんだ。インチキくさいって奴らは僕のマヌケな番組を中止して、僕にその顛末をこのクソッタレ本の中に無理に書かせやがるんだよ。だって僕が可愛い子どもから醜いモンスターみたいになっちまうからだってさ。僕はチェリーボーイでもセクシーなんだ、ホントに。もちろんどんなインチキで薄汚い奴らは絶対認めたくないけど、まあ腐れ縁みたいなものが世の中って奴にはあるんだよな。

僕は金持ちの甘やかされた悪ガキだからって退学させられて、ホテルに泊まって夜のお姉さんやらポン引きやら相手にしてたら、お金を全部すっちまったんだよ。誰が僕を責められるのさ? だって僕はまったくの貧乏くじを引いてるんだぜ、そうだろ。

ここで僕はかまってほしくてさ、知り合いみんなに電話をかけるんだ。だって物乞いって、えり好みできないだろ。で、みんな僕に怒り狂うんだよ。僕が迷惑なんだとさ、ホント奴らはいつもそうなんだ。僕は酒の味もわかるんだぜ、ほんとだよ。

それと僕を好かない女の子はみんなマヌケで、ホント可哀そうだと思うよ。僕の妹だって何かあげても受け取らないしさ。で、みんな嫌いになっちゃうんだよな。ちびっ子や弟のアリーみたいな死んだ人以外はさ。

オーケー、もう十分。余興はここまで。この本は過大評価されているし、名作文学として見なされていることがどうも受け入れられない。まったく内容がないし、金持ちのボンボンの子どもが、気に食わない奴の小賢しい悪口を叩くのみ。繰り返し愚痴が続いて全くの時間の無駄。彼が外で問題に陥っている間、両親はどこで何をしているんだ? 彼らはチャーリー・ブラウン番外編の登場人物に違いない。これは私にとって、最初で最後のサリンジャーの本になった。
コメ(ワシントン州 パース)
だれもホールデンが素晴らしい人間だなんて思ってないでしょう。ポイントはそこじゃない。彼は愚痴っぽくて甘やかされてるし、彼は自分が思うほど大した存在じゃないし、嫌いな人達といっしょにいて、自分で頭を突っ込みながら当たり散らしている。でも考えてみて、彼は10代なのよ。

それに両親の状況は本に書いてある。目くじらを立てるほどじゃないと思う。あなたが好きになる必要はない。ただ読み落してるかなとは思う。わたしはこの本は大当たりなので。

65人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「騒ぎすぎ!」(ウェールズ)
これは好きになるか、嫌いになるかのどっちかに別れる本であり、他の感想を読んで僕はそう確信した。僕はアマゾンのレビューは読まずに買ったけど、万人必読の書だから読もうと決めた。初めの4章ぐらいで、みんな読むべきと思う人もいれば、イライラして意味のない退屈さを感じる人もいっぱいいるだろうと思った。僕も後者の一人だよ。

僕はまったくホールデン・コールフィールドくんに同情できなかった。第1章の後、コールフィールドが自分のエピソードを退屈な「僕のお喋りはサイコーだろ」状態で語るのは本当にイラッと来る。僕の友人や家族はすぐに僕のこの本を目ざとく見つけて、僕が読んでるときにどうだったってしつこく訊いてくるんだよ。答えられなかったんだ。中身が、中身がないじゃんか。

10代男子の人生の断片でしかないし、大嫌いなこと全部について文句を垂れるだけ。10代なら読み通せたけど今は全く胸に響かない。でも僕の忠告を真に受けないでほしい。楽しむ人もたくさんいれば、嫌いな人もたくさんいる。単に君が判断することで、読んで意味があるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。


18人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「史上最悪」(英国 デヴォン州)
オレの人生で失った時間は決して取り戻せないだろう。死ぬほど退屈したにもかかわらず、オレは読み続けた。オレのスタミナはこの本の評判のみで持ちこたえた。読み終えたとき、始めからわかってたことだが、ただぶらついて退屈なだけで何もなかった。この作家はたいして面白くもない方法で、大多数のティーンエイジャーが考えることを書いただけだ。オレには何が言いたいのかさっぱりだった:S
コメ1(ヨークシャー州)
完全に要点をつかみ損ねてる。

本人
その要点ってなんだよ? 教えてほしいね。

コメ2
5つ星のレビューを読めばわかる、って君には無理かな。


40人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「過大評価な古典」(英国 マンチェスター)
過大に評価された過去の名作に接する時は、常に危険が伴う。「ライ麦畑でつかまえて」は確かにそのような1冊である。 私は、この本を書くことはある種類の文学の冒涜であるといいたい。私がこれを酷評するのは、そのことによって販売を中止出来ればうれしいからだが、そうなるとも思えないし果たしてどうだろう?

ホールデン・コールフィールドはこの成長物語の主人公である。読み始めて彼が何歳なのかわからなかったので混乱した。ある時は10歳に思えたし、別の時は17歳に思えて完全に混乱した。私は彼が気に入らなかった。彼は自分が嘘つきだと最初に宣い、彼が本当のことをいっているのかどうかさえわからなかったし、結局受け付けなかった。二点目は、登場人物がステレオタイプで、仮に100回読み返したとしてもこの本に新しい点は何もないし、何も起こらない。これはオリジナリティ溢れる古典だと思われているけど、ホントかいな。

追記:英語教師の私の母は、電話口でこう言った。「まあ、なんでそんなゴミみたいな本を読んだの、まったく」。活字中毒で博識の祖母はもうちょっと下品な言葉を使ってほぼ同じ事を言っていた。

コメ1(英国 リーズ)
まあ!ショック、ゾッとしちゃう。わたしは何が何でもこの本が好きです。とても若い10代の頃、自分が世界で一人ぼっちじゃなかったことを感じさせてくれた初めての本でした。人生の他の時間にこの本を読んでいたなら、同じ気持ちを抱いたかはわからない。

コメ2(ロンドン)
主人公は話の中では16歳で、17歳になってこの話を回想して語っているのがはじめの数章でわかる。

コメ3(北アイルランド)
この本はずっと昔に書かれたことを理解してコメントして欲しい。「 登場人物がステレオタイプで、100回読み返したとしてもこの本に新しいことは何もない 」云々...ライ麦を真似て書かれた本のせいさ。

コメ4
彼は好感の持てるキャラクターじゃないけど、そこが狙いなんだ。何よりライ麦は、世間とつながることや自分の身の回りのことをシンプルに把握することが、いかに難しいかを僕らに教えてくれる。たぶん君は決してそう思わないだろうけどね。ホールデンは好きにも嫌いにも、不憫にも愉快にも思える人物だ。現実で生きる人たちと同じようにね。誇大妄想によって彼が崩壊していく様がよくわかる。

きみの感想は単にとても素朴なものだよ。卑猥で幼稚なせいで君のおばあちゃんや年長者がこの本を嫌うのは別に驚きじゃない。

コメ5(ロンドン)
この本の中で何も起こらない理由は、J.D.がこの小説を現実の話にしようとしているからだ。映画で見た魅力を期待しつつホールデンはニューヨークへと向かう。だが誰も彼の相手をしたくないと気づいたとき、彼は心から失望する。君は別にこれを好きになる必要もないし、自分の意見を持つ権利がある。それは私も同じ。ただ私の意見をわかってくれることを願うよ。

52人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「ゴミそのもの
ちょうど200ページオーバーの本なのに、読み通すのにかなりの時間を食った。この本は間違った理由で有名になったと思う。もしジョン・レノンが生きていたらこの本の売上は遥かに少なかっただろう。これは疫病のような避けるべき本で、災厄なのだ。

評価の高いレビューをあと3つ。

149人中、127人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「傑作
学校が休みの間、ライ麦を読んだ。この本に対するあれやこれやを沢山耳にした。いろんな人がこの本を好きだと言ってる。でもオレにはその良さがわからなかった。魅力的で、インスピレーションがあるのはわかる。ホールデンはとても複雑で、読んでる時はいろいろと考えてしまう。

サリンジャーは人間に対して素晴らしい洞察力を持ち、その知的なひねくれ方はどの時代の文学作品よりもユニークだ。ホールデンはらせん状に落下していき、手助けできない彼の状況に悲しくなってしまう。瀕死の瀬戸際にある少年が、とっても本質的なことを言い放つ。狂っているのは彼なのか、それとも社会なのかわからなくなる。

オレはずっとこの本が好きだし、大好きなフレーズをアンダーラインして度々読み返している。悪い評価のレビューを読んでコメントを分析してみたけど、奴らは乗り遅れたのさ。彼らはホールデンが批判する奴の一人だ。象徴的な表現もなく、退屈なキャラクターの泣き言? 何だって? サリンジャーの文章はシンプルだが、彼のメッセージはそうじゃない。もう一度読んで、全体を把握してもっとこの本が言わんとする事に耳を傾けろ。あんたへの悟りが用意されてるぜ。


66人中、62人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「愛と憎しみの問題
12年前、わたしの高校の歴史教師曰く、若いころにどうしても読んでおくべき本だと激賞していた。12年後の3日前、サンタさんがついに今までずっと手に付けなかった問題を解決し、「ライ麦畑でつかまえて」を1冊買ってきてくれたのです。(※この感想はクリスマスの3日後に書かれました)

わたしは数日で読み終えました。初日は、友達だと思っていた人が私をがっかりさせたように感じました。これは典型的な過大評価な名作かもと疑い始めていました。少年はとある閉ざされた場所で語り始め、そこの詳細は明かさない。ただクリスマスに起きた出来事や、行った場所を語り続けます。これといって目新しいことは見当たりませんでした。読む時期が遅すぎたかもしれない。あの先生が言っていたように。

昨日の夜、またこの本を手に取りました。悲しいかな、現実的な興味より、過去にずっと刷り込まれてきた敬意からでしょうか、とにかく手に取ってみました。そして、それに気付いたのです。

ホールデンの幾つかの説明で、まさにピンときたのです。彼がいた所、彼がそこにいた理由、彼に起こったことなどによって。だからこの並外れたキャラクターについて他の人の意見も読まなくてはいけないと思い立ちました。

否定的な意見があってもまったく驚きません。傑作と評する感想でさえも。わたしが本当に驚いたことは、多くの人が善しにつけ悪しきにつけ、物語の重要な点を見逃していることです。ホールデンは成長途中に困難に直面して、馬鹿げたことをするような幼児性を残す少年などではありません。私も初めはそう疑ってかかっていました。ですが彼の問題は、彼の本当の問題は、そんなことよりももっと深刻で危険なものです。彼はすべての物事や人々に疲れきっていて、真剣に誰かの手助けが必要であり、深刻な鬱状態で、不安定で危険な状態に苦しんでいます。

わたしは心からこの本を勧めます。でも多少の忠告があります。話の進展が良く分かるものが読みたいのなら、この本は向かないでしょう。成長物語を期待しているのなら、やめたほうがいいでしょう。ちょっと変わったものを探しているのなら、がっかりするでしょう。変わった所はありませんから。思春期の人にはなんとも言えません。好きになるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。共感できるかもしれないし、できないかもしれません。

わたしとしては、ホールデンの年頃にこの本を読まなくて本当によかったと感謝しています。読んでも好きにならなかったでしょうし、今のこの素晴らしい感情を抱くこともなかったでしょう。何かに心が震えるというこの感覚、昨今ではあまり感じられないものですから。

乱筆乱文でしたが、お許し下さい:D


1,180 人中、1,290人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「普遍的な問題に関する実にユニークな視点」
J.D.サリンジャーの素晴らしい成長物語で、17才のプレップスクールの若者ホールデン・コールフィールドは、弟の死や何でもかんでも悪態をついて面倒なごたごたに巻き込まれながら、ニューヨークで大人社会の偽善を目の当たりにし、人生が変わるような24時間をひとりぼっちで過ごす。

サリンジャーは、彼の最高の登場人物のひとりで文学史上最も有名なホールデン・コールフィールドの人となりの中に、大人になることへの永遠の恐怖を押し込めた。16歳になった人は誰でも、この独特だが普遍的なキャラクターに自分を重ねあわせることができるだろう。なぜならホールデン的資質を我たちみんなが持ち合わせているからだ。ライ麦畑が世界の文学で最も愛され不朽の名作になったのは、まさにこの理由のためである。

常にサリンジャーの文章は見事で、人物描写は誠にリアルであり、いかなる作為も必要としない。この本は大人の階段を登っていく過程で全ティーンエイジャーを悩ます複雑な問題に関する研究でもある。サリンジャーは意図的にこの物語と文章を、直接的でシンプルなものにした。

ただ、ライ麦畑が安易で単純な本であると言っているわけではない。決してそんな代物ではない。この本で我々は、ユニークな手法で普遍的な問題を描くサリンジャーの天賦の才と独創性を目の当たりにする。ライ麦畑は様々な解釈が可能で愛されている本だ。この読書体験を経たものは、自分が住む世界を新鮮な眼差しで眺めるようになるだろう。

これは真の天才の仕事であり、そのイメージはこの本全体に充満している。

過酷な街で思い悩む一方で、ホールデンの関心は「歌って、ハミングして」通りを歩いている子供に注がれる。「誰かが誰かとライ麦畑で出会ったら」と子供がおなじみの歌を歌っているのに気づき、ホールデン自身「悪くないね」と感じる。

しかしこの本のタイトルは、ホールデンがたまたま気に入った歌詞の範疇を越えている。サリンジャーの紛れも無い天才的ひらめきは、そのタイトルでこの本のテーマを要約しているのだ。

ホールデン(彼は過去にトラウマをもつ)が、妹のフィービーから大きくなったら何になりたいのかと質問されて、彼は答える「とにかく僕の頭には広いライ麦畑で遊んでいる小さな子供たちが思い浮かぶんだよ。ほんと沢山の子供たちだけで、大人は誰一人いないんだ。僕を除いてね。そこで僕は気違いじみた崖の先端に立っているんだ。僕がしなくちゃならないことは、彼らが崖の向こうへ行きそうになると僕が片っ端から捕まえることなんだ。彼らが走ってたり、進んでる方を見てなかったりするときは、僕はどこからともなく現われて、彼らを捕まえなきゃならない。それを一日中やるんだ。 僕はただそういうライ麦畑の捕まえ役になりたい。それがバカげてることはわかるさ。でも僕は本当に心からそうなりたいんだよ」

この短い対話の中で、サリンジャーは見事にホールデンの心からの願いをさらけ出し、この本のテーマを説明する。ホールデンは、我々が狂ったインチキまみれの大人社会へ入っていくうちに致命的に失ってしまう、幼き頃の穢れなきものを心に留めておきたいと願う。

失われた純粋さというテーマは、この本全体の随所に散見できる。フィービーの学校の壁の卑猥な落書きにホールデンは愕然とする。子供たちを社会悪から守り、盾となるべき存在の学校で。

ホールデンがフィービーに彼の赤いハンチング帽をあげるのは、それが盾となるように彼女への永遠の愛情と保護の証としてである。本の始めの方で、ホールデンは知人の女の子のジェーン・ギャラガーを思い出す。彼女とチェッカーをしたことを。「彼女が自分のキングを動かさない」ことを思い出し、それが彼女の純朴さからくるものだと気づく。ホールデンは性的に経験豊富なルームメートがジェーンとデートしたと聞いたとたん、すぐさま彼と喧嘩を始める。それは象徴的に穢れなきジェーンを守ろうとするためである。

より洗練された読者は、ホールデンの抜け出せない苦境の背後に、何か理由があると思うかもしれない。ホールデンの抱く気持ちは普遍的なものであるが、この登場人物はかなり極端な例であると思う。ホールデンの衝動を駆り立てるものは、間違いなく13才で白血病で死んだ、賢くて愛らしい彼の弟アリーの死である。たとえ自分に責任はなくとも、アリーが苦しんでいても何もしてやれなかったという罪の意識で、ホールデンにはまだ彼の死が、胸の奥に鋭く突き刺さっている。

アリーの輝きに満ちた、でもあっという間の人生でホールデンがまさに思い浮かべるのは、アリーが外野を守っているときに読んでいた、詩が書きこまれた野球ミットである。特に胸を打つのは、子供たちが穢れなき崖から落ちるとき、彼らを捕まえるために使いたいのはこのグローブであると伝わってくることだ。

興味深いのはサリンジャー的ひねりで、ホールデンはこの本のタイトルであるロバート・バーンズの歌詞を誤解している。もとは「誰かが誰かとライ麦畑で出会ったら(Comin Thro' The Rye)」であるが、「出会ったら」を「捕まえて」と誤解する。彼はしょっちゅう誤解している。彼は誤解の達人である。


しかしこの誤解からは、アリーの死がどんなにホールデンに影響を与えたか、純粋さを失うことをいかに恐れているかが伺えるし、それは本全体に一貫するテーマである。

この不世出の本が終わる頃には、誰の心にもこの「ライ麦畑でつかまえて」が必要なのだと思わざるを得なくなる。実にこの一冊があれば、僕らは祝福を感じられるのだ。


個人的にはドラマや映画、アニメなどで小道具として犯罪者や異常者っぽい人に「ライ麦」(他のサリンジャー作品も)を読ませる演出はもうやめて欲しい。これ以上この本に歪んだ印象を与えないでほしいです。

疎外感は思春期だけのものではありません。逆に社会に出てから嫌というほど味合わされる人もいるでしょう。孤立してもがき苦しむ人すべての人にこの本を手にとって欲しい、そう心から願います。

以上です、ではまた。




ライ麦畑でつかまえて―The catcher in the rye  (講談社英語文庫) (Kodansha English library)
J.D.サリンジャー J.D. Salinger
講談社インターナショナル

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[ 2012/05/13]











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