岩井俊二監督作品「リリィ・シュシュのすべて」の海外アマゾン評価レビューの和訳






リリイ・シュシュのすべて 通常版 [DVD]
ビクターエンタテインメント (2002-06-28)


この映画の身を切るような痛みに、世界は堪えることができたのでしょうか?

ネタバレ要素は極力省きましたが、ご注意下さい。 現時点の米アマゾンは総34レビューで星平均3.7で、英アマゾンは総12レビューで星平均4.2です。

11人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「痛いほど美しい」(ロンドン)
これは他の映画とは違った形で、私の琴線に触れた作品だ。それは映像であったり、胸を打つ音楽であったりするが、そのほとんどは思春期を過ぎても感じたり、単に生きていても心をよぎる孤独や、存在することの苦悩に対する描写にある。どうかこの映画を見てほしい。


15人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「シャイな少年はもう限界
日本の監督は新しい映画撮影技術が好きで、この映画も例外じゃありません。本当に気絶しちゃうほどの映像美(ユーイチが背の高い緑の草の中に立って、リリィを聴いているところを見て)と素晴らしい音楽(私はドビュッシーの曲が大好き)は、眼と耳の保養になります。

これは明るい映画ではいので、タフな話題についていける人だけにお勧めします。本当に気が滅入っちゃうこともあるし。アート的でふわっとした日本映画が好きなら気に入ると思う。でもスカっとする爽快感を期待してはダメ。


24人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「天使と怪物」(イリノイ州シカゴ)
最初、私はそれを文化的ギャップのせいにしていた。 「なぜ日本の悪ガキの映画を見なきゃいけないのか」。 私は考えた。 「自分とは違うし、全く関係ない話だ」。しかし私は見続けた。 豊かな色、魅力的な光、驚くべき十代の俳優すべてが、物語の中で私を捕らえて離さない。

その後、私は思い出した。そうだ、それは恐ろしい年頃だった...14歳は。めちゃくちゃで、混乱していた...私はこの作品のインターネット小説についてのドキュメンタリーを見て、なぜ2002年のベルリンと上海インターナショナル映画祭で受賞できたのかを理解した。

若者たちは度々、ワセリンを塗ったレンズを向けられて記録される。我々の誰もが自分のことを「良い子」だと思っている。振り返れば、その過剰なエネルギーと残酷さを秘めた13から15の年頃の危うさがわかる。

俳優たちの表現方法はとても複雑だ。アメリカの歯磨き粉CMに登場するような10代の子役とは違う。子供の世界にアマチュアは存在しない。子供たちは自分が変化したり秘密をもったり、強烈な感情に襲われたり裏切られたりして、数々の経験をしながら、日々成長する自分の体の中を泳いでいる複雑な存在だ。

これはカルチャーショックなどではない。文化的差異とも違う。「リリィ・シュシュのすべて」は我々の記憶を呼び覚ます。14歳の頃の自分自身を見せつけられる。天使から怪物に豹変していた当時の姿を。


9人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「史上最も心乱れる美しい映画」(ワシントンDC)
この作品は私の愛する作品の一つで、やっとアメリカで購入できるこの喜びを、一体どう伝えればいいだろう。これは日本で最初にデジタル撮影された作品で、細部まで信じられないほど凄い。あなたが分け隔てなく映画を愛するのなら、この作品を買って、友人たち全員に見せてあげてほしい。



この内容なだけに批判も手厳しいです。

7人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「無のすべて」(100エーカーの森)
なんてこった!!! これに三ツ星以上つけた奴はみんな地面に頭を埋めろ!この映画にはなんにも無いし、暗い10代の連中しか登場しない。超クソみたいな代物だ。こんなことは毎日どこの学校でも起こってるよ。これは自分の犬を絞め殺したくなるような、小洒落た映像と音楽であんたの目を誤魔化そうとする。この映画が全く同じスタイルで英語の脚本で、一流のハリウッド俳優でアメリカで作られたなら酷評されるだろう。見ればわかるさ。


19人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★「シリィ(silly:バカな)シュシュ」(ロンドン)
全く理解出来ない。たまに綺麗な撮影法やインターネットチャットを舞台としたちょっとしたアイデア以外はほとんどお勧めできない。結局この映画は何の主張もないし、どうにもならない。


13人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「ほぼ何もない」(サンフランシスコ)
かりに過酷な場面を見ることに抵抗はなくとも、かなりの忍耐を要する引き伸ばされた時間と奮闘することになるだろう。早送りボタンは殆どの視聴者にとって妥協点かもしれない。でもファンだってこの映画の一貫性のなさと誇張部分は認めるはず。「ここに座ってこれを見る必要はあるのか?」と自問する自分に気づくだろうね。「リリィ・シュシュのすべて」は以前目にしたものばかりだし良い点もない。全くもってね。


25人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「理解不能。見るに耐えない映画」(シンシナティ)
美しい映像の堪え難い映画体験。なぜか? 気に入る人物もいないし、興味深い話もない。許せないのはアートを利用した自己満足的行為です。リリィ・シュシュのすべては10代の邪悪な不良たちの産物として暴力を描く。我々のよく知る不安定で傷つきやすく、ちょっと変わったとこもある10代とは違う。この映画に人間性はなく、不愉快な出来事が起こり、何の説明も行われない。この映画監督はこれらの残虐行為に何の配慮もなく、結果的に衝撃度の強いものだけを抜き出ている。私がこれだけ否定的になることは滅多にありません。

コメ(シラキュース)
貴方の意見をやり込める気はないし、誰にでも自分の意見を述べる権利がある。この映画が大衆受けしないことは僕もわかる。でも貴方の感想は内容を誤解してるように感じます。再度鑑賞すればその考えも変わるのでは?



アメリカの方がこの映画に対して厳しいですね(フランダースの犬とかもアメリカ国内だけハッピーエンドに変えちゃったりしますし)。イギリスの方が過酷な現実を扱ったものに対して寛容な気がします。

30人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★「次代を担う芸術作品に対する恥知らずな仕様」(アイスランド)
まず私の星1つ評価は、映画自体とはなんの関係も無く、DVDの仕様のこと。私は本当に「リリィ・シュシュのすべて」は、映画というメディアにおいて最高の芸術作品の一つだと思ってる。私は日本版DVD(通常版とコレクター版両方)とUK版を持ってて、北米版も発売されると聞いて嬉しかった。でもこれを手に入れて気が変わった。映像は見る度にひどい。ひどいなんてもんじゃなく、音なんて最悪。

画面全体がワセリンを塗ったような、薄汚れた霧の中(オリジナルの映像は春の朝みたいにシャープでクリア)にいるみたいだし、音なんか随分くたびれた電池式のカセットデッキから聞こえてくる感じがする。このことは泣きたくなるほと悲しいし、本当に腹立たしい。この素晴らしい芸術作品に対して全くもって失礼。キャストやスタッフがこの仕様のものを見ないで済むことを願っています。他人に台無しにされて落胆するのが目に見えてるから。

幸運にも私は完璧な日本版を持っているし、欧州版だって(決して完璧じゃないけど)、この茶番よりもずっとずっとマシ。こっそり告白しちゃうけど、日本版にはこの作品のメイキングドキュメンタリーがついてるの。字幕もないし、私の日本語は上手くないけど。でも、なんでなんでなんでこんな素晴らしい20分のメイキングがカットされてるの?ホント信じられないし、理由もわからない。

私はこのバージョンの根絶に最善を尽くすつもり。多くの人にとって、初めて目にするのがこんなものなんて本当に胸が痛むの。とにかく悲しい。だって心から愛してるし、完全な状態で見てほしい作品だから。

エーテルが汚されてしまった。


25人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★「過酷な映画。だが苦しんで見る価値がある
少年少女たちは、互いに肉体的精神的なダメージを与えている。徹底して残酷なまでに。この映画に思春期の幸せな学生生活などない。気分を上げたいものをお探しならこれは買ったり見たりしないほうがいい。

でも見る価値がないと言えない。単に君が期待しているような楽しさではないと思うし、普段の映画とは違う混乱をもたらすかも知れない。ちょっと長いが(2時間15分、たまに5時間に感じる)、よく言えばこれはまさに体験なんだ。

これはポップミュージックに心酔する10代に向けたものというより、悲劇を連鎖させていく音楽に身を委ね、妄想がちな10代の私生活のケーススタディなのだ。だがしかし、僕が君なら、試さずにはいられないね。


9人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
・★★★★★「並外れている
岩井俊二の見事な映像と胸が痛むほどの美しい映画手法は、日本の成長ドラマを描く上で強烈な効果がある。この混じりけのない感動的な物語は、鮮烈な色使いを背景にして、日本の地方生活の光と闇を描いている。

衝撃的で過酷な現実を強調するために、ドビュッシーのロマンチックなピアノ曲を使っているが実に効果的で、架空の歌姫リリイ·シュシュの霊妙さと上手くブレンドされている。

この映画は一連の行動と結果がわかるように、内向的な主人公の視点から難題を扱う。一本の映画として惹きつけられるし、社会に対する一見解として触発されるものがある。「リリィ・シュシュのすべて」は、まさに現代に作られた傑作で、忘れがたい強烈な映像はずっと心に残り続けるし、映画に力があることを証明してくれる。



ストーリーに関する感想は極力省きました。私が言えることは、とにかく見てほしい、ただそれだけです。


呼吸
呼吸
posted with amazlet
Lily Chou-Chou
ORS (2008-11-26)


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