ハーマン・メルヴィル「ピエール」のあらすじ






ピエール
ハーマン メルヴィル
国書刊行会


この作品を知って以来、なぜか私の頭から全く離れない(ほとんど理解出来ないのに)、あまりに混乱した作品、メルヴィルの「ピエール」のあらすじを米ウィキペディアから訳してみました。この本はレオス・カラックスの映画、「ポーラX」の原作でもあります。魔物に魅入られるとはこのことなんでしょうか。

ネタバレが含まれますので、未読・未見の方はご注意下さい。

これはニューヨーク州北部サドルメドウズの領地を相続する、19歳のピエール・グレンディニング・ジュニアの物語である。ピエールは傲慢な母親も公認の、ブロンドのルーシー・タータンと婚約している。彼の父ピエール・シニアが失くなって以来、母親がこの土地を管理していた。

しかし彼は暗くミステリアスなイザベル・バンフォードと出会い、彼女は彼の異母姉であると主張し、彼の父の非嫡出の孤児として育ち、今はヨーロッパを放浪しているという。ピエールは、その話(とイザベルの磁石のような魅力)に引きこまれ、彼の父の名を利用して驚くような計画を考案し、母の悲しみも顧みず、十分な土地をイザベルに分け与える。

結婚したことを母親に伝えた彼は、すぐさま家から追い出され、彼とイザベルは、不祥事を起こした若い女性のデリー・アルヴァとともにニューヨークへ向けて出発する。その駅馬車の旅の間にピエールは、プロティノス・プリリモンの絶対的価値と相対的価値の違いについて書かれたパンフレット、"神の時計と人間の時計"に関する論文の断片を見つけて読む。

街でピエールは、彼の友人でいとこのグレンディニング・スタンリーの厚意に頼ろうしたが、グレンが彼を拒絶したので衝撃を受ける。3人は(ピエール、イザベル、デリー)は、"使徒教会"という教会を改装したアパートで部屋を見つける。そこは貧しい芸術家、作家、降霊術師、そして哲学者が居住し、謎のプリリモンも住んでいる。ピエールは若手作家として注目されていたので、本を書くことによって生計を立てようとする。

彼は母親が死亡し、今はルーシーと婚約中のグレンにサドルメドウズの土地を譲渡したことを知る。それからルーシーが使徒教会に現れて、イザベルと彼はすでに結婚しているにもかかわらず、ピエールと共に生きようと決意する。ピエールと3人の女性は、お金も残り僅かなので出来る限り協力して一緒にそこで暮らそうとする。

ピエールの作家生活は上手く行かず、その作品は自伝色が強くてあまりに人間嫌いな作風で、彼の描く暗いテーマは一般読者の求める明るくて単純な内容とは合致しない。しばらく書けなくなったあと半ば夢うつつのときに、地球に縛り付けられた石の巨人エンケラドスと、その巨人族タイタンの山への襲撃について着想を得る。

借金や、グレンとルーシーの兄からの脅迫されたり、本の出版を拒否されたり、イザベルとの近親愛への恐れや、最終的にイザベルの話に疑念を抱くようになり、身動きが取れなくなったピエールは、ブロードウェイでラッシュ時にグレンを銃で撃ち、刑務所に入れられる。

イザベルとルーシーは彼と面会に訪れ、その際にイザベルがピエールは自分の弟だと伝えたので、ルーシーはショックを受けて死んでしまう。そのあとピエールは、イザベルが身につける秘密の毒瓶を奪いとってそれを飲み、イザベルも残りを飲み干して小説は終わりを迎える。三人の遺体を残して。



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[ 2011/11/13]











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