アドラー「本を読む本」の海外アマゾン評価レビュー(感想)の和訳






本を読む本 (講談社学術文庫)
J・モーティマー・アドラー V・チャールズ・ドーレン
講談社


全世界で評価の高い「本を読む本」の、米アマゾンレビューからの紹介です。自分でもまだ消化しきれていないので、復習をかねて訳してみました。

・★★★★★「最高の参考書だ!!!
ロースクールの最後の年を迎えたいま、この本を読み終えてとてつもない怒りを感じている。高校・大学や法律学校で大量の本を読む前に、この本を読んでいたらと思うと気が遠くなる。どうして誰も、このとんでもない宝石のことを教えてくれなかったんだ?! でも僕の人生はまだ前途洋々と広がっているし、今すぐにでもこの方法を取り入れたい。

まだこの本を買ってないみんな、読書を中断して今すぐこれを買うんだ!

高校・大学や大学院に入ろうとしている人、真剣に教養を学び続けたい人をご存じの方は、今すぐこの本を買ってあげて下さい。彼らは一生、あなたに感謝するでしょう!


・★★★★★「すべてのノンフィクションを読む上での基礎となる
"味わわれる書物もあり、鵜呑みにされるものもあるが、噛みしめられ、消化される書物は稀である。"(フランシス・ベーコン)。これはそのような本の一冊である。

この本は知的読書への古典的なガイドであり、個人的には、特に大学進学を希望する学生たちには標準で持ち合わせるべき読み方であると思う。タイトルにだまされていはいけない。この本は小学二年生が学ぶような簡単な内容ではない。この本は4章に分かれている。

1章では、読書の最初の2つのレベル:基本的読書と点検読書について。彼は合せて4つのレベル:基本的読書、点検読書、分析読書、シントピカル(比較)読書を設定している。読書は教えてくれる人がいなくても、能動的なプロセスであるという。この過程を通じて、より内容を把握しながら高速に読み書きする方法や、自分が質問した答えを見つけだす方法や正しいノートの取り方を学んでいく。

2章では読書の第三レベル:分析読書について。"分析的に本を読むことは、内容を咀嚼して消化することである"。ここでは読んでいる本の種類や構成の判別の仕方や、著者独自の言葉をしっかりと把握することを学ぶ。ここでの一番のポイントは、作者のメッセージを理解することである。もし自分の言葉で簡潔に著者のメッセージを言い換えられないのなら、我々は何も学んでいないことになる。まず著者の言うことを理解しないかぎり、公平な批評などはできない。一度分析的に読み始めれば、より多くのことをより深く理解するので、軽率な判断を避けられる。アドラーは、まずは分析読書を行い、そのあとで他人や参考文献から助言を求めたほうがよいと提案している。そうすれば自分と他の意見を混同することも少なくなるだろう。

3章は実用書、文学、小説、戯曲、詩、歴史、哲学、科学、数学、社会科学などの種類の本の読み方を教えてくれる。それらの文学書には、確認しておくべき作者独自の言葉や主題、意見や問題などがある。ここでは本の種類別に、各々の基本的なルールを教えてくれるので特に役に立つ。

最終章では、読書の究極の目標を目指す。ここでは二つの目的があり、まずは読書の最後のレベル:シントピカル(比較)読書について。シントピカル読書とは、読者が同一のテーマを持っていろんな作品を読み比べることである。ここでは様々な見解を理解するまで、全ての本の判断や批判を控えながらできるだけ客観的に、その任意のテーマを扱った本をたくさん読むことになる。これは研究において言わばパンとバターの関係であり、任意の主題を把握する最良の方法である。こういう訳で、この本は大学生だけでなく、学術研究するもの全てに不可欠のものなのだ。これを行えば、教え込まれるのとは対照的に、あなたの教養を深めることにもなる。そして最後の目的は、さらなる理解へと自分の心を広げていくことである。拡大したあなたの心は、引き伸ばされたゴムバンドのようなもので、決して元に戻ることはないのである。

この本は見事に構成されて、徹底してまとめてある。巻末にはこの4つのレベルに合わせた推薦図書リストとエクササイズの、2つの付録(※日本版にない)が載っている。これは紛れも無い"How to"本である。よってこの本は非常に実用的ですぐに役に立つ。


・★★★★★「オールアバウト読書」(ネブラスカ州)
私は過去20年間、書評家として印刷物や電子メディアで何百ものレビューをしてきたので、本を読むことについては多少なりとも詳しいかと思う。なんとこの本は、私が今まで読書する上で発見してきたことが、余すところなく書いてある。

ほとんどの人は小学校レベルの読み方である。一般的な印刷メディア- 新聞・雑誌 -は、この最初のレベルに調整されている。このレベルの読み方は洗練されておらず、手順はかなり単純である。いわば、"ただ本を選んで全てわかるまで、全ての言葉を眺め"ている。

読書の第二のレベルは点検すること。二つの手順が同時に実行される。序文や目次、索引とカバーや1・2章、タイトルページなどを、ざっと目を通して事前に下見したりする。本のあちこちに指を当てて読み進め、内容を理解しているかどうかにかかわらず、表面的に本の全体を読んでいく。読んだことを理解しなければ、読んだことにはならないと思われるかもしれないが、これは私がレビューする書籍を選ぶときとにしている読み方である。これはほんのさわりである。

アドラーとバン・ドーレンは、表面的なこの読み方は、読者が難解な作品を楽しむための準備になるという。"例えば、シェイクスピアを読むことでもたらされる途方もない喜びである。ジュリアスシーザー、お気に召すまま、ハムレットを次から次へと無理に読まされ、用語集すべての奇妙な単語を確認し、すべての脚注を調べたりと高校時代を台無しにされたシェイクスピアを"。著者は続ける。" その結果としてシェイクスピアを読まなくなった人もいる。本の終わりごろには、始めの方の内容も本の全体も何なのか忘れてしまう。彼らには一度で内容が掴めるようになる必要があるし、最初の点検読書から得た知識で議論できる必要がある。入念に準備してあれば、そのあと調べればもっと理解するようになるからだ"。

積極的読書法についての説明があり、その手がかりとして、積極的読書をしている間は眠くならない。読書の第三のレベルは分析読書である。レビューすべき本はこれを行う。読者は本を分類し、注意深く読み、著者のメッセージを判断してその主旨を評価し、それと類似した作品とも比較してみる。

アドラーとヴァン・ドーレンは本を分類して、レントゲン写真を撮るようにそのメッセージを確認して、公平な批評の仕方や読書がもたらす経験の意味を述べている。そして本の種類によって変わる様々な読み方を提示する。実用書、文学、演劇、物語、詩、歴史、科学、数学、社会科学、そして哲学など。

読書の最高レベルである比較読書とは、特定のテーマに関して、いくつかの本を読み比べることである。参考文献(本当に有用だと思う)の選び方、対象の絞り方や資料の調べ方の説明がある。比較読書の5つの手順がこの章にある。

読書は真実への探求であり、真実は、よく考えて比較検討することでしか見つけることはできない。"見つけることで真実は証明され、解明されることが問題解決なので、客観的な事実をつかむ方法は任意の仮説や命題を立てたあと、それを正しく検討することにある。我たちは、単に質問を尋ねて答える以上のことを行う必要がある。適切な順序で質問に答えなければならないし、その順番を守らなければならない"。



他に充実したレビューはあまり無いのでこの3つで十分かと思います。少しでも本を正確に把握したい方や、本を参考にして何か価値のあるものを生み出したいと思う方は必読です。正直ほかの読書本はもう必要ありません。これを何回も再読し続けたいほうがいいでしょう。

学生の頃にぜひとも読んでおきたかったという感想が、非常に多くありました。日本の学生はそろそろ受験も近くなって来ましたし、試験では読解力が全てを左右します。人生でも相手の隠れた本心を理解する必要が多々あります。これを身につければ一生、あなたの礎となってくれるでしょう。当然学生以外の方でも。

日本版は実践書以外の読み方や、巻末の参考書リストやエクササイズなどが省略されているようなので、詳細を知りたい方は原書に挑戦してみてはいかがでしょうか。

以上です、ではまた。


難解な本を読む技術 (光文社新書)
高田 明典
光文社
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